昨年の受験を振り返って ?大野所長と各担当講師の座談会 成蹊小学校編

昨年の受験を振り返って ?大野所長と各担当講師の座談会 成蹊小学校編

大野(所長):2011年度は当教室から42名が合格されました。講師の皆さんのチームワークの結果だと考えておりますが、それぞれの立場で感想を聞かせてください。
高野(成蹊クラス担当):昨年度の生徒さんたちはバランスがとれたお子様が多かったという印象です。知識先行でなく、子供らしい生活を送ってきた結果、心身ともにバランスよく育ったお子様が多かったですね。11月1日本番の「話の記憶」では、当教室のお子様は男女ともよくできたようです。女子は4年ぶりに絵を見て話を聞く問題が出ました。夏以降、月に一度は授業の中で取り上げた出題形式です。女子に出された図形の問題も、重要な課題のひとつとして取り組み、対策は十分でした。また、体操クラスとの連携を強化しました。体操クラス担当の本間先生には毎週、成蹊クラスの授業に入ってもらい、子供たちの様子を直に見て、不十分な点を体操クラスで補ってもらいました。何度教案を修正してもらったかわかりませんね(笑)。
本間(体操クラス担当):体操クラスでは基本的な練習を大事にしました。練習して自信をもつことで、指示をきちんと聞けるようになり、出された課題をこなせるようになります。成蹊の入試では体操が占める比重が高いので、不得意なお子様には体操クラスで補っていただきました。入室された当初は、まったくできないお子様も多かったです。「できないからいやだ」でなく「がんばって行こう」という気持ちを持っていただくため、誉めることから始めました。そうして意欲を持たれた結果、体操もできるようになりました。受験の体操はやみくもにやればよいものではないので、指示を聞くポイントや、個々の課題の中心となる動作のコツを学ぶことが大切です。それはご家庭では難しいのではないでしょうか。
高野:成蹊クラスの体操開始前に毎回、片足立ちとぶら下がりを行い、手足の筋力アップに努めたことも大きかったようです。
本間:そうですね。その結果、身体の軸がしっかりし、入試で出された跳躍の課題もきちんとできるようになりました。
中村(行動観察クラス担当):行動観察では、素直に話を聞き、応じられるお子様が多く合格なさったという印象です。様々な指示そのものを素直に聞き入れて、正しく理解したうえで、それまでの経験を活かし、その場に応じた行動ができる力を求められますね。昨年の入試は、竜の模型に個々の制作した牙をつけ、体を飾り、願い事をグループで1つ決めるという課題でした。
編集部:そのような課題を通して学校側は、どのようなポイントを見ようとしていると思いますか。
中村:共同制作では、譲り合いや協力ができるかが見られました。さらに人数分用意されていない楽器を、いかに譲り合い、楽しそうに身体表現できるかを見られました。行動観察的視点からも子供らしさは大切ですが、自由に行動してよいのではありません。自分の言葉で話せ、人の話が聞ける態度。そのうえで物事に意欲を持って臨め、グループのひとりだという自覚を持った行動をとれることが、学校生活で大切であると考えられているようです。
大野:成蹊の場合は、自分の意見を押し通すようなわがままなお子様は結果を残せていません。先生の指示を聞いたうえで、みんなと仲良く協調して行動することが重要です。

面接対策を強化

高野:昨年は面接対策を強化したことも良かったようです。昨年は面接模擬実習を初めて2回行いました。1回目ではうまくいかなかったご両親が、2回目では修正して臨まれて、最終的には面接をうまく迎えられました。
大野:今年は面接対策をさらに強化し、すでに3月に1回目の模擬実習を行いました。成蹊では面接の点数も合算されます。お子様はがんばったのに、ご両親のせいで不合格になるとしたら残念なことです。普段から新聞を読み、子育てについて考えることが大事です。ご家庭での「食育」はよく問われます。また「モンスターペアレント」について見識が求められることもありました。ご両親が、時事問題について広い視野と高い見識を持っているかどうかを見極めるような面接です。男子で点図形が出題されたように、過去問対策だけでは対応できない、基礎力を見る問題が出されたのが、昨年の成蹊入試の特徴でした。どこを受験するにしても基礎力をしっかりとつけることが大事です。当教室の「年長クラス」で基礎力をつけられたお子様はしっかり対応されました。
高野:「間違えたとき、2本線で消さず、下の段に描く」という指示に対し、誤って2本線で消したお子様は当教室ではほぼ皆無でした。
大野:ほかに重要な点はないでしょうか。

願書につながる体験を

高野:願書が大事です。成蹊の先生方は、非常によく願書をお読みになっています。
大野:夏休みなどのお休みには、お子様に願書に書けるような体験をさせてあげてください。実際に体験されていないことを書いても、面接では細かく聞かれるので、めっきがはがされてしまいます。
中村:普段お子様に接する機会の少ないお父様も、そのような機会にお子様とともに楽しみながら過ごされると、良い願書につながります。
大野:願書の添削は、これまで私が行っておりましたが、昨年からは吉川成蹊小元校長にもお願いしています。

様々なグループで受けられる行動観察

大野:吉川先生の行動観察の授業もあります。年配で、しかも男性の指導を受けられる機会は少ないでしょう。怒るときは母親的な叱り方ではないので、怖く感じられるお子様もいらっしゃいますが、その分、成長が見られます。
中村:行動観察は振替が自由なので、いろいろなグループで受けられます。これを活用された方も多かったです。
大野:当教室ではいろいろなお友だち、先生と接することができます。これは、多くのお子様が通われ、講師陣のそろった当教室ならではの特長です。
中村:夏期講習を含めて積極的に通われ、経験を積まれたお子様は、やはり成長されました。

4クラスの連携で総合的に指導

編集部:成蹊小受験に際し、「年長」「成蹊」「行動観察」「体操」の4クラスの受講を勧めています。やはり4クラスとも受講されたお子様がよい結果を残されているのでしょうか。
大野:4クラスの連携が特長であり、すべての受講をお勧めします。ぜひ頼っていただきたいと思います。ただ、通室時間やご家庭の事情など考え合わせて、無理のないようにしたいものです。
中村:行動観察クラス担当の私が成蹊、体操クラスに入り、成蹊、体操クラスの講師が行動観察クラスに入り、講師がお子様の成長過程を総合的に見られるようになっています。
高野:成蹊対策は、プリントを多くやりさえすればよいとの誤解がいまだにあります。
大野:やり過ぎると疲れてしまって、かえってよい結果が残せないことも多いようです。
本間:体操でも、スピードやタイムが速ければよいというものではありません。指示を聞いて、一生懸命にやることが大事です。私事ながら、娘は成蹊小の国際学級に編入し、成蹊高から女子医大に進学しました。成蹊は生徒の個性を尊重し、自分で進路を見つけられるようにしてくださる素晴らしい学校です。そのような学校に娘を入れられたことに感謝しています。
大野:成蹊では、わがままで、人の話を聞いていないようなお子様は、確かにここのところ好まれていませんが、個性を尊重する学校です。当教室も個性をつぶさないように心掛けています。
高野:成蹊の求める児童像が当教室の指導にぴったりと合っています。
中村:受験結果を求めるだけでなく、小学校に入学してからが新たなスタートです。そのための教育を重視しています。
大野:個性豊かな講師陣と、チームワークによる各クラス間の連携。個性を生かした教育方針。メリーランドの成蹊対策は万全です。